痛いところを無意識にかばうのはなぜ?身体が負担を避けようとする仕組み
EJバランス
身体のどこかが痛いとき、私たちは無意識のうちにその場所をかばっていることがあります。
例えば、
「右足が痛いから、左足に体重をかける」
「腰がつらいから、腰をあまり動かさない」
「肩が痛いから、反対側の腕を多く使う」
こんな経験はありませんか?
自分では特に意識していなくても、身体は自然と「痛いところに負担をかけないように」動き方を変えることがあります。
では、なぜ身体はこのような動きをするのでしょうか?
身体は「痛いから動かしたくない」と判断する
痛みを感じると、脳はその情報を受け取ります。
そして、
「この動きをすると痛い」
「ここに負担をかけるのは避けよう」
と判断し、身体の動かし方を変えることがあります。
例えば、脚に痛みがあれば、無意識に反対側へ体重を移す。
腰が痛ければ、腰をできるだけ動かさないようにする。
このように、痛みを避けるために身体の使い方が変わることがあります。
つまり、身体が「かばう」という行動をするのは、その場所にこれ以上負担をかけないようにするための反応のひとつとも考えられます。
「かばう」のは身体を守るため?
私たちの身体には、危険を避けようとする仕組みがあります。
熱いものに触れたら、反射的に手を引っ込めますよね。
痛みを感じたときも、それと同じように、身体を守るための反応が起こります。
もちろん、身体の動きはもっと複雑ですが、
「痛い」
↓
「この動きは避けよう」
↓
「別の動き方をしよう」
というように、痛みの情報をもとに身体の使い方が変わることがあります。
そのため、痛いところをかばうこと自体が、必ずしも悪いことというわけではありません。
身体が「守ろう」としている反応でもあるのです。
でも、かばい続けると別の場所に負担がかかることも
ここで大切なのが、身体の「つながり」です。
例えば、右脚をかばって左脚に体重をかける状態が続いたとします。
すると、今度は左脚や骨盤などに普段とは違う負担がかかることがあります。
腰をかばって動きを小さくしていれば、背中や股関節など、別の場所がいつも以上に動くこともあります。
このように、ひとつの場所を守ろうとした結果、別の場所が頑張って動きを補うことがあります。
身体はそれぞれの部分が独立しているわけではないからです。
「痛みがある場所」と「負担が増えた場所」が変わることも
身体をかばう状態が続くと、
「最初は腰が痛かったのに、今度は肩までつらくなってきた」
「右脚をかばっていたら、左脚まで疲れるようになった」
ということが起こる場合があります。
これは、身体が痛みを避けるために動き方を変えた結果、別の場所に負担がかかっている可能性があります。
だからこそ、
「今痛いところはどこ?」
だけを見るのではなく、
「その痛みをかばうために、身体はどう動き方を変えているんだろう?」
という視点も大切になります。
身体は「楽な動き」を探している
痛みがあるとき、身体は無意識に少しでも楽に動ける方法を探します。
例えば、
立ち方を変える。
歩き方を変える。
身体を傾ける。
動く範囲を小さくする。
別の場所を多く使う。
こうした変化は、自分では気づかないうちに起こることもあります。
そして、最初は身体がうまく補えていても、その状態が長く続けば、いつもとは違う場所に負担がかかってしまうことがあります。
だから、身体の不調を見るときには、**「どこが痛いのか」だけではなく、「痛みがあることで身体の動きがどう変わっているのか」**を見ることが大切なのです。
「かばっている身体」を責めなくて大丈夫
身体の使い方が変わっていると、
「姿勢が悪いからだ」
「変な動き方をしているからだ」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、身体がそのように動いているのには、何か理由があるかもしれません。
痛みを避けているのかもしれない。
動かしにくい場所を補っているのかもしれない。
身体の状態に合わせて、今できる動き方を選んでいるのかもしれません。
だからこそ、変化した動きだけを無理に直そうとするのではなく、
「なぜ、この動き方になったんだろう?」
と考えてみることが大切です。
痛みだけではなく「身体の変化」を見てみる
身体に痛みが出たとき、まず気になるのはもちろん「痛みそのもの」です。
ですが、その痛みによって、
・立ち方が変わった
・歩き方が変わった
・身体の傾きが変わった
・使う筋肉が変わった
・動かす範囲が小さくなった
など、さまざまな変化が起こっているかもしれません。
こうした変化を見ていくことで、
「痛みがある場所」だけでは分からなかった身体の状態が見えてくることがあります。
身体は、痛みを感じながら動き方を変えている
私たちの身体は、痛みが出たからといって、突然すべての動きを止めるわけではありません。
できるだけ負担を減らしながら、日常生活を続けようとします。
そのために身体は、
「ここはあまり動かさないようにしよう」
「こっちを使って動こう」
と、無意識のうちに動き方を調整しています。
こう考えると、「身体がかばっている」という現象も、身体が自分を守ろうとしている仕組みのひとつとして見ることができます。
ただ、その状態が長く続くと、別の場所に負担がかかることもあります。
だからこそ、
「痛いところをどうするか」だけではなく、「痛みによって身体全体がどう変化しているのか」
を見ることが大切なのです。
身体の「かばう」という反応にも目を向けてみませんか?
痛みがあるときは、どうしてもその場所に意識が集中します。
でも、少し視点を広げて、
「痛みが出てから、立ち方は変わっていないかな?」
「歩き方は以前と違っていないかな?」
「別の場所に疲れや張りが出ていないかな?」
と身体全体を見てみると、気づかなかった変化が見つかるかもしれません。
当店では、痛みのある場所だけを見るのではなく、その痛みによって身体全体の動きやバランスがどう変化しているのかにも目を向けながら、お身体の状態を確認しています。
「痛いところをどうにかしたい」と思ったときこそ、一度、
「身体は今、どこかをかばいながら動いていないかな?」
と、ご自身の身体を観察してみてください。
痛みは、身体から届くひとつのサイン。
そのサインだけを見るのではなく、身体全体の変化にも目を向けることで、新しい気づきが得られるかもしれません(^^)

